実家を誰も継ぐ予定がない場合、相続が発生したときにどのように対処するべきかご存知でしょうか。
知らないまま放置してしまうと思わぬ不利益を被ることになりかねません。
そこで今回は、実家を誰も継がなかったときに起こりうることと、そうならないための事前準備をご説明します。
□実家を継ぐ人がいない場合どうなる?
相続放棄手続きを完了せずに空き家として実家を放置してしまうと、法定相続に従って相続が発生します。
その結果、相続人に当たる人に放置している実家の管理義務が生じてしまいます。
管理義務を負っている場合、まず必要になるのが税金の支払いです。
相続人は固定資産税や住民税の支払いが求められます。
また、管理義務を負う全員に対して連帯納税義務が課せられることも気を付けましょう。
住んでいない場合であっても、綺麗な状態を維持することが求められます。
定期的に点検を行ったり掃除や換気をしたりする必要があるでしょう。
そのため、実家が遠方にある場合は家の掃除をしに行くための交通費や滞在費がかかります。
空き家の管理代行サービスを利用する手もありますが、どちらにしてもお金がかかってしまいます。
それでは、空き家を適切に管理せずに放置するとどうなるでしょうか。
2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」によって、空き家を放置している場合にはペナルティが課せられます。
この制度では、放置している空き家に対して自治体が改善命令や指導を行います。
もしこの命令に従わず、改善の余地が見られない場合には固定資産税の罰金や増額、あるいは費用全額自己負担での強制解体が執行されることになってしまいます。

□リスクに備えてしておきたい!実家を相続する事前準備とは?
先ほどご説明したようなことを回避するために、事前に対策しておくことが大切です。
空き家にしない対策として、一つ目に挙げられるのは第三者への売却や贈与です。
不動産会社に依頼して第三者に売却したり、贈与したりできます。
二つ目は、相続が発生する前、つまり生前に被相続人を含めて家族間で話し合いを行って遺言書の作成をしておくことです。
全員が納得できるような遺言書を事前に作成しておくと焦らないで済みます。
三つ目は、親と子どもで家族信託契約を結ぶことです。
家族信託を行うことでもらう側に遺言書より拘束力の強い義務が発生します。

□まとめ
今回は相続の際に実家を誰も受け継がないで放置したときのリスクと、そうならないための事前準備をご説明しました。
皆さまのお役に立つ情報が得られたのではないでしょうか。
当社では空き家を売却したい方や悩んでいる方の気持ちに寄りそった対応を心掛けております。
ぜひお気軽にご相談ください。