(その1から続く)
次に大きな影響を受けやすいのはエンターテイメント業界でしょうか。テレビ・映像コンテンツ業界や、スポーツ等各種イベント、それから国・民間発の地方開催イベント(B級グルメ、うまいもん大会、各種展示会、国際会議)など、三密を防ぐのが難しい催事イベント業界は大きなマイナスの影響を受ける事と思います。6月に入り、新型コロナ関連の自粛解除が段階別に実施されていますが、北九州市では早くも新たなクラスターが発生しており、今後このウイルスを抑えきれるかどうかはまだ予断を許さないと言った所でしょう。
私も車を運転して県外の隠れた名所を巡るのが好きですから、出来れば早く自粛解除になってもらいたいと思います。しかし、やはり新型コロナウイルスに対するワクチンが開発されるまでは、いくら自粛が解除されてきても県外に足を運ぶ、あるいはホテルに滞在する事はリスクが大きいと判断するでしょう。ドライブ好きな私一人でもこういう判断をしてしまうのですから、一般のご家族にとっては家族を守る事が最も大切だという意味で、県外への旅行等には非常に慎重になるに違いありません。これからしばらく先(少なくても1年程度)までは、経済活性化を期待する事は難しいと言えるのではないでしょうか。
新型コロナウイルスによって多くの経済的損失が出る事は確定してしまいました。しかし、この様な時こそ収益を出せるビジネスモデルもある様に、我々も小規模事業者として生き残る為に出来る事はたくさんあります。その一つとしては、例えばリモートワークの活用による新たなニーズを掴む事が挙げられます。具体的なものの一つとしては、今後飲食業にテイクアウトのビジネスモデルが普及し、小さな店舗で大きな収益を上げる事が出来る様になる業者が生まれるかも知れないというものです。
また、ある程度の企業になると、会社の事務所それ自体を最低限の場所にしか置かなくなる様になるかもしれません。全国でも東京一極集中しているオフィスを地方に分散する動きが出る様になり、高いオフィス賃料を支払う会社が少なくなる事も予想されます。ある程度大きな自治体に本社機能を移転する会社も出てくればその地方全体も大きな税収を期待出来ますので、地方活性化の促進にも繋がるでしょう。
色々な意味において、今回の新型コロナウイルスが世界と日本にもたらす正負の影響が今後確実に我々の実生活に及んできます。その時に慌てて右往左往するのではなく、泰然自若と打てる対策を全て打ちながら当社も一企業として少しでも前進出来る様にしたいと思います。