底地という言葉、聞いたことはありますか。
この記事では、不動産用語の中でも聞き慣れない「底地」について、その意味やメリット・デメリットなどを分かりやすく解説します。
底地という不動産投資の選択肢を知り、将来の資産形成に役立てていただければ幸いです。
□底地とは何か?
底地とは、借地権が設定されている土地のことです。
つまり、建物の所有者と土地の所有者が異なる状態を指します。
例えば、マンションに住んでいる場合、マンションの建物は個人が所有している一方で、土地は不動産会社などが所有している場合があります。
この時、マンションの所有者は「借地人」、土地の所有者は「底地権者」と呼ばれます。
1:借地権
借地権とは、土地の所有者から土地を借りて建物を建てる権利のことです。
借地権者は、土地の所有者に対して地代を支払う義務があります。
2:底地権
底地権とは、土地の所有者が借地権を設定し、土地を貸し出す権利のことです。
底地権者は、借地人に対して土地を貸し出す権利を持ち、地代を受け取る権利を持ちます。

□底地を所有するメリット・デメリット
底地を所有することには、メリットとデメリットがあります。
それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分にとって最適な投資方法かどうか判断することが大切です。
*メリット
底地を所有するメリットは以下の3つが挙げられます。
1:安定した賃料収入を得られる
底地の所有者は、借地人から毎月地代を受け取ることができます。
そのため、安定した収入源として期待できます。
2:固定資産税が安く抑えられる
底地の固定資産税は、更地の固定資産税よりも安くなる傾向があります。
これは、底地は更地よりも価値が低く評価されるためです。
3:建物の管理が不要になる
底地の所有者は、土地の上にある建物の管理を借地人に任せることができます。
そのため、建物の管理に関するコストや手間を削減できます。
*デメリット
一方で、底地を所有するデメリットは以下の3つが挙げられます。
1:売却が難しい
底地は、第三者の建物が建っているため、売却が難しい場合があります。
買い手は、建物の所有者との関係や契約内容などを考慮する必要があり、一般の土地よりも売却に時間がかかる可能性があります。
2:土地を自由に活用できない
底地は、借地人がいるため、自由に活用することができません。
例えば、建物を建て替えたり、土地の用途を変更したりする場合には、借地人の同意が必要となります。
3:権利関係のトラブルが起こりやすい
底地は、借地権や底地権など複数の権利関係が複雑に絡み合っているため、トラブルが発生しやすいです。
例えば、地代滞納や契約更新をめぐるトラブルなどが起こる可能性があります。

□まとめ
底地は、安定した賃料収入を得られる一方で、売却が難しく、土地を自由に活用できないなどのデメリットもあります。
底地投資を行う際には、メリットとデメリットを理解した上で、慎重に検討する必要があります。
特に、売却を前提とした投資を考えている場合は、売却が難しいという点を考慮する必要があるでしょう。