持ち家がある夫婦が離婚する場合、財産分与において最も大きな問題となるのが、不動産の扱いでしょう。
「どのように分けるのが適切なのか」「手続きはどうすればいいのか」など、疑問が尽きない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、持ち家がある夫婦が離婚する際に、不動産をどのように分与すれば良いのか、具体的な方法を解説することで、不安を解消し、円滑な離婚に向けての第一歩を踏み出すサポートをいたします。

□持ち家離婚財産分与:不動産の分与方法を解説
持ち家がある夫婦が離婚する場合、不動産はそのままでは分割できません。
そのため、売却して現金化するか、どちらかの配偶者に譲渡する方法があります。
この記事では、それぞれの方法のメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説します。
1:売却して現金化し分け合う方法
家を売却して現金化し分け合う方法は、もっともわかりやすい不動産の財産分与の方法です。
売却額を夫婦で折半することで、明確な分与が可能となり、トラブルになりにくいというメリットがあります。
2:どちらかの配偶者に譲渡する方法
一方、自宅を売却せずに、どちらかの配偶者に譲渡する方法もあります。
この方法では、譲渡を受けた配偶者は、相手方に対して、分与割合に応じた金額を支払う必要があります。
3:不動産の分与における注意点
不動産の分与には、いくつかの注意点があります。
例えば、住宅ローンが残っている場合は、ローンの残高や売却額によって、分与の方法が変わってきます。
また、不動産の評価方法や、手続きに必要な書類についても、事前にしっかりと確認しておく必要があります。

□持ち家離婚財産分与:具体的な事例と注意点
具体的な事例を挙げて、不動産の分与方法についてさらに詳しく解説します。
1:住宅ローンが残っている場合
住宅ローンが残っている場合は、ローンの残高と売却額の関係によって、分与の方法が変わってきます。
・アンダーローン
売却額がローンの残高よりも高い場合は、アンダーローンと呼ばれます。
アンダーローンの場合は、売却によってローンの残高を完済することができます。
残った金額を夫婦で分与することで、スムーズに不動産の分与が完了します。
・オーバーローン
売却額がローンの残高よりも低い場合は、オーバーローンと呼ばれます。
オーバーローンの場合は、売却によってローンの残高を完済することができません。
そのため、売却によって得た金額でローンの残高を完済した後、不足分は貯金などで補填する必要があります。
2:住宅ローンが完済している場合
住宅ローンが完済している場合は、売却額を夫婦で分与することで、スムーズに不動産の分与が完了します。
ただし、住宅の価値が大きく変動する可能性があるため、事前に不動産鑑定士に依頼して、適切な評価額を算定しておくことが重要です。
3:手続きに必要な書類
不動産の分与を行う際には、以下の書類が必要になります。
・離婚届
・不動産の登記事項証明書
・不動産の売買契約書
・住宅ローンの残高証明書
4:不動産の評価方法
不動産の評価方法には、いくつかの方法があります。
・公示価格
・路線価
・不動産鑑定士による評価
不動産の評価方法によって、評価額が異なる場合があります。
そのため、事前に不動産鑑定士に依頼して、適切な評価額を算定しておくことが重要です。

□まとめ
持ち家がある夫婦が離婚する場合、不動産の分与方法は、住宅ローンの残高や売却額、不動産の評価方法など、さまざまな要素によって異なります。
そのため、事前に弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切な方法を選択することが重要です。
不動産の分与に関するトラブルを回避するためにも、専門家のアドバイスを参考に、冷静かつ慎重に手続きを進めましょう。