空き家を所有していても、使い道がなく維持費だけがかかると感じる人は少なくありません。
特に、いざ売却を考えたときに「いくらで売れるのか?」という相場感が分からず、行動に踏み出せないこともあるでしょう。
この記事では、空き家の買取相場がどのように決まるのかを整理し、さらに自分の空き家の見積もりを具体的に出すための手順をご紹介します。
数字だけではない「判断の目安」を持つことで、より納得のいく売却につなげられるはずです。
空き家買取の相場はどう決まるか
相場は市場価格の○〜○割程度
空き家の買取価格は、一般的に市場価格の6〜8割程度が目安とされています。
これは、不動産会社がその後の再販やリフォームコスト、リスクを見越して価格を設定するためです。
特に築年数が古く、修繕の必要がある物件はさらに低く見積もられる傾向があります。
価格を左右する要因(築年数・土地価値・状態など)
空き家の価格は、建物の築年数や老朽化の程度、土地の広さや形状、立地条件によって大きく変動します。
たとえば、同じエリア内でも駅近や幹線道路沿いの土地は高く評価されやすく、逆に山間部や郊外で交通の便が悪い場所では大幅に価格が下がることもあります。
また、空き家が長期間放置されていた場合、内部の傷みや雑草、ゴミの問題なども査定に影響します。
原価法・比較法など評価手法の概要
不動産会社が価格を算出する際には、いくつかの評価手法を組み合わせて判断します。
まず「原価法」は、建物を新築した場合の価格から経年劣化分を差し引く方法です。
また「取引事例比較法」は、近隣で取引された似た条件の物件と比較する手法です。
土地については「路線価」や「公示地価」なども参考にされます。
こうした複数のデータを組み合わせて、現実的な買取価格が決まっていきます。

自分の空き家の買取見積もりを出す具体手順
近隣の類似物件の相場を集める方法
まずは自分の空き家と条件が似ている物件の販売事例を確認しましょう。
不動産ポータルサイトで、築年数や立地、敷地面積などが近い物件を検索し、掲載価格を参考にします。
可能であれば、成約事例や周辺の公示地価も調べて、相場の幅を把握しておくとよいでしょう。
これにより、自分の空き家が地域内でどの程度の価値があるかの感覚がつかめます。
仲介査定価格との比較で買取目安を出す方法
次に、不動産会社に仲介査定を依頼してみましょう。
これは「売れるとしたらこのくらい」という価格であり、あくまで理論上の想定です。
買取価格はこの査定価格の6〜8割を目安に考えると妥当です。
たとえば査定価格が1,000万円だった場合、買取価格は600〜800万円前後となるケースが一般的です。
この差を踏まえて、売却方法の選択にも役立てましょう。

まとめ
空き家の買取価格は、一般的に市場価格の6〜8割が目安となりますが、築年数や土地の条件などによって変動します。
価格を決めるには原価法や比較法といった評価手法が用いられ、自分で相場感を持っておくことが大切です。
価格だけでなく、契約条件や業者の信頼性も確認し、納得できる形で空き家を手放すための判断材料にしていきましょう。
当社では不動産の売買、賃貸、管理を幅広く手がけています。
相続や空き家の処理、土地活用でお困りの方はぜひご相談ください。