使わなくなった家を所有し続けることは、固定資産税の負担や、建物の老朽化、管理の手間といった様々な負担を伴います。
かといって、どのように手放せば良いのか、具体的な方法が分からず、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、不要な家を所有することのデメリットと、その処分・活用方法について詳しく解説します。
いらない家を処分するには
売却や寄付で手放す
まず、不要になった家を所有権を手放す方法として、売却や寄付が挙げられます。
売却には、家と土地をそのまま中古物件として売却する方法や、建物を解体して土地だけを更地として売却する方法があります。
また、不動産買取業者に直接買い取ってもらう方法も、早期処分を希望する場合に有効です。
寄付については、自治体や法人への申し出が考えられますが、活用が見込まれない場合は受け付けてもらえないこともあります。
寄付を受ける側には贈与税の負担が生じる場合があるため、慎重な検討が必要です。
賃貸や活用で収入を得る
家を処分するのではなく、賃貸に出したり、土地を別の用途で活用したりすることも選択肢の一つです。
例えば、家そのものを賃貸物件として貸し出すほか、建物を解体して駐車場や資材置き場、トランクルームとして土地を貸し出す方法も考えられます。
これらの方法は、固定資産税の負担を軽減できるほどの収入を得られる可能性があります。
ただし、一度貸し出すと長期間返還を受けられない場合もあるため、契約内容をよく確認することが重要です。
相続放棄や制度利用を検討する
相続の段階で、明らかに不要となる家を相続することになる場合、相続放棄を検討する方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、不動産の相続放棄は、他の財産も含めた相続全体を放棄する必要があり、相続開始を知った日から3ヶ月以内という期限があるため、容易ではありません。
また、近年では「相続土地国庫帰属制度」が導入されており、一定の要件を満たせば、不要な土地の所有権を国に帰属させることが可能になりました。
この制度を利用することで、維持管理の負担や固定資産税の納税義務から解放される可能性があります。
ただし、所有権を単純に放棄する規定は現在の法律には存在しないことに留意が必要です。

いらない家を所有するデメリットは
固定資産税の負担が発生する
家を所有している限り、土地と建物に対して固定資産税が毎年課税されます。
さらに、空き家の場合、固定資産税の軽減措置が適用されなくなるケースがあり、納税額が増加する可能性もあります。
特に、管理が行き届いていないと判断された空き家については、2015年の法改正により、税負担が重くなる措置が取られています。
この税金は所有し続ける限り発生するため、経済的な負担となり得ます。
老朽化や管理の手間がかかる
人が住まなくなった家は、自然と老朽化が進行しやすくなります。
雨漏りや建具の劣化、庭の雑草の繁茂など、放置しておくと建物の状態は悪化する一方です。
建物の状態を維持するためには、定期的な点検や清掃、修繕が必要となりますが、これには時間や手間、費用がかかります。
遠方に住んでいる場合などは、管理のために専門業者に依頼する必要が生じることもあります。
資産価値が徐々に下落する
建物は、年月の経過とともに必ず資産価値が下落します。
特に、適切な管理が行われず老朽化が進んだ家は、その価値が著しく低下する傾向にあります。
建物の価値が大きく下がると、古家付きの土地としてしか売却できなくなったり、解体費用の方が家付きの価格を上回ったりといった状況に陥ることも少なくありません。
放置すればするほど、資産としての価値は失われていくのが現実です。

まとめ
使わなくなった家を所有し続けることは、固定資産税の負担、老朽化への対応、資産価値の低下といった様々なデメリットを伴います。
こうした不要な家を処分するには、売却や寄付、賃貸としての活用、あるいは相続放棄や相続土地国庫帰属制度の利用など、複数の選択肢があります。
それぞれの方法にはメリット・デメリットや注意点が存在するため、ご自身の状況に合わせて最適な方法を検討することが大切です。
早期に適切な対応を取ることが、将来的な負担を軽減する鍵となります。