新型コロナウイルスに負けない為に(その2)

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新型コロナウイルスに負けない為に(その2)

皆さんこんにちは、今回は前回(その1)の続きです。

前回は日本政府に対して大胆かつ迅速な財政出動をお願いしました。この対策の実施には様々な制度上の手続きが必要かと思われますし、先日の自民党から出た財政出動案は1世帯当たり30万円を支給するとの事でした。このお金が速やかに収入の下がった世帯に支給されるか否かはまだ分かりませんが、行政手続き上すぐに給付される訳ではありませんから、ともかく各世帯に対してスムーズな現金供給が出来る体制を確立して頂きたいと思います。

それから、安倍晋三首相が各世帯1人あたり2枚の布マスクを配布するという事をお話しされましたが、私個人としてはコロナウイルスの汚染拡大を防止する観点だけで見れば、有効な手を打ったのではないかと思っています。様々な評論家がこの事を批判していますし、経済的な打撃を被っている業界の人々からすれば、それよりも現金給付や納税の猶予など、もっと別の事に力を振り向けろという意見も多く有る事は否めません。

しかし、実際に低所得層の高齢者一人暮らしという方にとっては、今回の措置は非常に有効だと私は思います。高齢者は一人で買い物にも行けずに毎日デリバリーの食事を運んできてもらったり、介護支援施設に行かれない方が自宅にヘルパーの方を呼ぶ時にもマスクは必要です。高齢者にウイルスを移さない事も大切ですが、高齢者自身がマスクを持っていない状況もあり、他人からウイルスをもらわない努力をする事によって、高齢者自身の命を守る事が可能です。

安倍首相はこの点で一見後回しでも良いのではないかというマスクの配布問題に対して、迅速に対応したという事ですから、これは新型コロナウイルスに対抗する措置として十分評価に値する事ではないかと思います。

新型コロナウイルスに負けない為に(その2)

それから、先日お話ししました日本の中小企業に対する対策の1つで、大胆かつ迅速な財政出動の話をしましたが、中小企業が貧血で倒れそうな状態をお金の供給(給付金)という輸血を行う事で正常な状態に戻すという事をお話しました。でも、それは一時的な輸血ですから根本的な経済の回復なくして本当の意味での回復(退院)は出来ないと思われます。ゆえに、この輸血は何としても複数回実施して頂き、更に経済を活性化する意味において、一定期間消費税を減税(せめて10%を5%に)してもらいたいと思っています。

新型コロナウイルスに負けない為に(その2)

消費税という税目は国民の全てが物を売り買いする時に一様に支払う税金であり、国税庁もその性質が間接税という性格を持っている事から、中小企業、特にその中の課税事業者に対して売上高の中から消費税を差し引いたものをまとめて支払う様になっています。実際にその様な事を弊社も決算時に行っていますが、これの負担はやはり「かなりキツイ」です。実際に消費税の性質が分かっている経営者の皆さんも、「ああ、そうですね」と納得はしているものの、日々の資金繰りが厳しいこの情勢において、消費税の担税感は半端なものではありません。

財務省は財源が無くなるとの意見で消費税の増税を実施したばかりですから、この消費税減税には慎重だと思います。しかし、実経済が今後間違いなく停滞すると分かっている現在だからこそ打てる手を速やかに打ってもらい、中小企業とそこで従事する従業員の生活を守って頂きたいのです。中小企業の倒産が増えると新型コロナウイルスの対策以前に失業者と自殺者が増加する事は目に見えています。実際に消費税増税をした年は自殺者が増えているというデータもあり、今回の消費税増税後の経済低迷も、新型コロナウイルスの情報が広がる以前に既に判明していた事です。また、消費税を減税した場合の財源について、どこから捻出するのかという意見もありますが、私はこんな時こそ大胆に赤字国債を発行し、公共事業政策と社会福祉政策を中心に経済活性化を図るべきだと考えます。日本は赤字国債をいくら発行した所でデフォルトする様な弱い国家ではありません。いくら借金をしても、それが円建てである限りは潰れる心配など皆無です。世間では赤字国債の大量発行を嫌う風潮もありますが、こんな時だからこそ日本全体の体力が衰弱してしまう前に何としても協力な財政出動というカンフル剤が必要なのです。

私は今後日本政府がどの様に新型コロナ対策を実施するのかを注意して見て行きますが、①複数回の給付金 ②消費税減税の2本立て対策を柱として実施する事で、体力を失った中小企業の貧血状態を回復し、元気な状態になるまで複数回の治療(給付金)を行う事、そして企業が再び活力を取り戻し、消費者が積極的に物・コトにお金を使う状況を作り出す為に消費税の減税を実施する事が何よりも日本経済の活性化に直結した対策だと考えます。そしてこの貧血対策を行っている期間に新型コロナウイルスに対する治験を行ったワクチンが開発され、人々が安心して日常生活に戻る事が出来た時、日本経済も再び活性化し、未来に希望が持てるのではないかと思います。

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